神崎ゆきの裏日記

SNSの炎上や人間関係トラブルの記録とか

【表現バッシングと制作コストの非対称性】茶谷さやかさんと「根拠のない非難」

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こんにちは、神崎ゆきです。

先日、私は「表現の制作側と比べて、根拠のない非難をする側は、掛かるコストが少ない」という『コストの非対称性』に言及するツイートを行いました。

今回は、それに関するやり取りの記録です。

1. 「コストを掛けない非難」の問題点

表現に対して、根拠も伴わずに「性犯罪を誘発する」「女性差別を助長する」と非難して、取り下げや修正に追い込むバッシングの数々。

その現状を憂いて、私はこのような投稿を行いました。

根拠のない非難。

より正確には「犯罪や差別に関する情報をコストを掛けて調べたりせず、根拠を提示することもしないのに、それでいて犯罪だ差別だと相手を非難する行為」に対して、私は問題提起をしました。

例えば、ツイートでも書きましたが、表現に対して『性搾取・性的搾取』と呼ぶことで非難する例がよく見られるのですが、国連が定める定義は以下の通りです。

性的搾取(Sexual exploitation):性的な目的での、相手の脆弱性や力関係、信頼関係に基づく地位を濫用する行為あるいはその試み。他人を性的に搾取することによる金銭的、社会的、政治的な利得行為も含むがそれに限られない。
出典:第86回 性的搾取・虐待(SEA)防止の取組み - 内閣府国際平和協力本部事務局(PKO)

www.cao.go.jp

この定義は、国連職員による「SEA」を防止するための「性的搾取・虐待からの保護手段に関する事務総長告示 ST/SGB/2003/13」によって明確化され、後に国連PKO軍事要員にも適用されることになりました。

当然ながら、創作表現や広告に対して使用する言葉ではありません。

他にも、表現を非難される際に『ジェンダーギャップ指数』における日本の順位の低さを引き合いに出して「これだから日本は」や「ヘルジャパン」と仰る方もいらっしゃるのですが、正直に言って「中身を読んでいないの?」と思ってしまう。

こちらのRadertさんという方が、非常に分かりやすくまとめて下さっています。

note.com

note.com

note.com

性的搾取の定義も調べずに「性的搾取だ」と表現を非難して、ジェンダーギャップ指数の中身も読まずに「ヘルジャパン」と嘆く。

犯罪や差別というのは、そんなに軽いものでしょうか?

コストを掛けずに表現を潰すための「建前」として、安易に「犯罪や差別」を引き合いに出してはいないでしょうか。

本気で犯罪や差別の問題に取り組んでいないからこそ、根拠を伴わない「コストを掛けない非難」が横行してしまって、それなりにコストが掛かっている創作表現や広告と比べて「コストの非対称性」が生じてしまう。

そんな現状を憂いて、私は意見を述べたのです。

2. 表現規制は「実在児童」を危険に晒す

私の意見に対して、シンガポール国立大学助教授の茶谷さやかさんが、このように引用RTをされました。

「明らかに問題」

私は表現に対して「犯罪を誘発」「差別を助長」と述べる意見全般に対して、根拠が無いと述べています。

より正確に述べるとしたら「法令的規制(または自主規制)を正当化し得るほどの悪影響はない」あるいは「悪影響があると述べる論文の信頼性と、影響があるとされる効果量(影響の大きさや度合い)に問題がある」です。

しかしながら、大学で教鞭を取られている方が「それなりに女性問題や性犯罪についてを勉強すれば、明らかに問題」とまで仰るのですから、私が把握していない根拠が存在するのでしょう。

そう思いましたので、素直に聞いてみることにしました。

note.com

こちらのnoteでは、表現とその影響に関する複数の総説論文(特定の分野やテーマに関する先行研究を集め、体系立ててまとめることで、その分野やテー マの概説や研究動向、展望を示すことを目的とする論文)が紹介されています。

また、他にもリプライにて、イラストレーターおよびイラスト講師として活動されているYANAMiさんが、このように投稿されていました。

note.com

こちらのnoteは「架空の表現を児童ポルノと結びつける主張が如何に現実の児童を危険に晒すか」という内容を、具体的事例を交えて説明する記事です。

現状を知らない方には驚くべき内容かもしれませんが……。

規制対象として、イラスト・漫画・ゲーム等の性表現も念頭に置かれた議論が為されてしまったことで、児童ポルノ(3号ポルノ)の対象が「性的に興奮させるもの」になってしまい……。

結果として「児童が性的な虐待を受けた記録映像や音声であっても、一般的な価値観や感覚において、その映像を見る・聴く者を性的に興奮させるものでなければ、違法にはならない」という、恐ろしい状況が生まれたのです。

これは海外の話でも、過去の話でもなく「現在の日本の話」です。

レイプされている児童の音声記録も、
裸が映らない状態での虐待映像も、
着衣で動物の性器を触らされたり、
精液をかけられている様子を記録したものも、
全て今でも合法に取引・視聴できる現状が生まれています。

(出典:窪田順生記者による"「日本を代表するコンテンツ」温泉むすめが炎上! 美少女萌えとタバコ規制の微妙な関係"についての問い合わせ|YANAMi|note

表現を取り締まるばかりで、実在する児童の虐待を取り締まれなり、児童を加害行為の危険に晒してしまう……これは、本末転倒と言えます。

以前に、YAMAMiさんはこのようなツイートもされています。

「性的に興奮させるもの」という定義の「児童ポルノ」ではなく、実際に児童への虐待が為されているかどうかで判断する児童虐待記録物」として取り締まるべきなのに、イラストや漫画さえ「児童ポルノ」に含めようとする人がいる現状では、法改正の議論もままならない。

そんな実情があるのです。

日本共産党がその政策にて非実在児童ポルノなる用語を提唱したことは、まだ記憶に新しいことかと存じます。

nlab.itmedia.co.jp

さて。

私は最初のツイートで「表現に対して、根拠もなく『性犯罪を誘発、女性差別を助長』と非難すること」を批判しました。

茶谷さやかさんはそれに対して反論を唱えられたので、当然しっかりと根拠を交えて下さるものと、私は思っておりました。

……しかしながら、茶谷さやかさんからの返信はありませんでした。

3. 茶谷さやかさんと「根拠のない非難」

当たり前のことですが「根拠ないんじゃなくて、それなりに女性問題や性犯罪についてを勉強すれば、明らかに問題」と主張したところで……。

その情報源や根拠を具体的に示さなければ述べなければ「根拠がある」ことにもならなければ、「明らか」でも何でもありません。

しかしながら、3日間が過ぎても、茶谷さやかさんは一向に返信を下さる気配がありませんでした。

もし、私の方から茶谷さやかさんから言及したのなら、わざわざ返信をする筋合いも何もないでしょう。私と茶谷さやかさんは、一度もお話したことがない間柄です。

しかし、茶谷さやかさんの方から私に言及しておきながら、その後は無視を貫かれるというのは、いかがなものでしょうか。

さらに言えば……。

今回、私が述べたのは「根拠のない非難」への批判です。

コストを掛けずに「根拠のない非難」をすることを批判した私に対して「根拠ないんじゃなくて、それなりに女性問題や性犯罪についてを勉強すれば、明らかに問題」と仰るのに、その具体的な根拠を提示されないのは……。

茶谷さやかさん自身が、私の意見に対して「根拠のない非難」を実際に体現してしまってはいないでしょうか。

まさに、このやり取りこそが「コストの非対称性」を示してしまっているのではないでしょうか。

……。

大学で教鞭を取られている方に比べれば、私は「不勉強」なのかもしれません。

しかし、一度もやり取りをしたことがない茶谷さやかさんに、いきなり「根拠ないんじゃなくて、それなりに女性問題や性犯罪についてを勉強すれば、明らかに問題」と、暗に「女性問題や性犯罪について不勉強である」と非難されて、それなのに「明らかに問題」とまで仰る情報源や根拠は、全く示して下さらない。こちらが根拠を提示して返信しても、無視されてしまう。

私は、とても嫌な気持ちになりました。

非常に残念です。